ロサンゼルス・オペラがエベル劇場で開催するコンサートにおいて、指揮者アラナ・ガルニエがアフリカ系アメリカ人作曲家の作品を指揮することが発表されました。
アラナ・ガルニエは、近年アメリカのオペラ界で注目を集めている若手指揮者です。女性指揮者がまだ少数派であるクラシック音楽界において、彼女の活躍は大きな意味を持っています。今回のコンサートでは、アフリカ系アメリカ人作曲家による作品が取り上げられるとみられ、多様性を重視するロサンゼルス・オペラの方針を反映したプログラムになると思われます。
エベル劇場は、ロサンゼルスのウィルシャー地区に位置する歴史的な劇場です。1927年に建設されたこの劇場は、女性団体「エベル・クラブ」が所有・運営しており、クラシック音楽からジャズまで幅広いジャンルの公演が行われてきました。メインホールは約1200席を有し、親密な雰囲気の中で質の高い演奏を楽しめる会場として知られています。
アフリカ系アメリカ人作曲家の作品は、長らくクラシック音楽の主流から外れた存在でしたが、近年その再評価が急速に進んでいます。ウィリアム・グラント・スティル、フローレンス・プライス、ジョージ・ウォーカーといった作曲家たちの作品が世界各地のオーケストラで演奏されるようになり、日本でも徐々に紹介される機会が増えています。特にフローレンス・プライスは、1933年にシカゴ交響楽団で作品が演奏された初のアフリカ系アメリカ人女性作曲家として知られ、その交響曲やピアノ協奏曲は近年録音も相次いでいます。
ロサンゼルス・オペラは、プラシド・ドミンゴが長年音楽監督を務めたことでも知られる、アメリカ西海岸を代表する歌劇場です。近年は従来のレパートリーに加え、現代作品や多様な文化背景を持つ作曲家の作品を積極的に取り上げる傾向があります。今回のコンサートも、そうした取り組みの一環と考えられます。
日本のクラシック音楽ファンにとって、アフリカ系アメリカ人作曲家の作品に触れる機会はまだ限られていますが、配信サービスや輸入盤を通じて聴くことができる録音は着実に増えています。本公演の詳細なプログラムは現時点では明らかになっていませんが、アメリカのオペラ界における多様性推進の動きを知る上で、注目すべき公演といえるでしょう。
出典:Slipped Disc / The Violin Channel / OperaWire / WQXR などの海外主要メディア